金曜日, 3月 04, 2011

Arakawa Under the Bridge・その2


毎週金曜日は、マザーテレサの修道会「神の愛の宣教者会」のシスター達と、荒川の河川敷にブルーシートのテント小屋で生活されているオジサン達に、おにぎりや食料品を配って歩く。

今日は風が冷たかったけれど爽やかな日和。

荒川の空は東京とは思えない程に広い、運が良ければ富士山が見え、近くに見える、建設中のTokyo Sky Treeが、この風景には似合わない。

此処に暮らすオジサン達は様々な工夫と互いに助け合って生きている。
同じ場所に4、5人で共同生活をされている方達。
ふたりで少し大きなハウスを造りシェアされている方達。
コミックの荒川アンダー・ザ・ブリッジさながらに畑で野菜を作っている方。
猫を何十匹も飼っている方。
飼い主が引っ越すので世話を頼まれ、犬を2匹飼っている方、などなど・・・

どのオジサンも優しい笑顔で迎えて下さる。
火事を出すわけにいかないので、この寒い中、暖を取る火を熾さず寒い筈なのに
「寒くないかい?」「寒いのにありがとうな」と、声を掛けて下さる。

オジサン達の心は解からないけれど、決して絶望なんてしてはいないと感じる、こんな優しい笑顔が出来る人達なのだから。

何人かの方は、マザーテレサの写真をテントに飾っている、雨に濡れない様にビニールでカバーをして、テントの中にではなく、外に飾ってある。

その中のひとりの方のテントには、自作の十字架がマザーの写真の横に誇らしげに掲げられている。
初めてこの十字架を見た時、感動して涙がこぼれた。

どんな大聖堂の十字架でも、この十字架の前では色褪せてしまうかの様に、凛として首都高速の下、北風に胸を張って立っている。

この十字架を俺は「勝利の十字架」と呼んでいるのです。





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