土曜日, 3月 26, 2011

叙階と言う愛。






今日、東京の聖イグナチオ教会(カトリック麹町教会)で、うちの会の兄弟ひとりが司祭に、ひとりが助祭に、サレジオ会のひとりが助祭へと叙階の御恵みを戴いた。

三人の故郷はベトナム、10年近く前にカトリックの司祭を志して、言葉も解からないこの日本に来た。

日本語を習得しながら修道会で共同生活をし、大学、大学院と進み、そして今日の日を迎えた。
俺なんかには想像もつかない努力が在った事でしょう。
こうして、叙階式に参列出来た事、そしてなにより司祭、助祭になる三人に感謝の気持ちでいっぱいになった。

子供の頃、神父様はそれはそれは凄い人で、間違いなんて何一つもしなくて、染み一つない聖なる存在なんだと思っていた・・・
今の生活は司祭と司祭を目指す兄弟達と暮らしている、子供の頃に思っていた神父様像より大分人間臭く親しみのある存在へと変化したけれど、先日の長崎での叙階式、そして今日の叙階式に与りながら感じた事がある。

司祭になる人間は決して特別ではない、失敗もし、罪も犯す、腹もたてるし、嫉妬もする、放射能が恐くて逃げたいと思うかもしれない・・・
そんな状態でも、叙階され司祭となる。
でも、そんな人が神父様だなんて、とは思わないで下さい。
司祭には、成すべき責任ある仕事が存在する、主イエズス様は、私に従いたい者は自分の十字架を担ってついて来なさい、と仰せになられた。

叙階式が進むにつれ、ならば司祭の十字架とは何なんだろうと思い巡らしていた、それは成すべき責任と違う十字架があるような・・・、叙階された兄弟に、そして五〇人近く参列された司祭団を見ながら感じた。

参列された全ての司祭方、そして叙階された新司祭、きっと誰に聞いても自分が主の求める完璧な人間であるなどと思っている方はおられないでしょう。
それでも、司祭なのです。
不完全な人間であっても、主イエズス様は司祭を信頼し、御自分の肢体として御使いになられる。
全き信頼を主イエズス様は司祭に寄せて下さる。
不動の愛を司祭に寄せる。

司祭が他の人間と違うところが有るとすれば、この絶対的な信頼、揺るぎない愛に持てる全ての能力、全生涯、死までも捧げ応える事が出来る、壮絶な愛がある事でしょう。

司祭の十字架は、主の愛そのものかもしれない・・・。



助祭の着けるダルマチカ



司祭が着るカズラと教皇様の証明書




4 件のコメント:

  1. こんにちは、はじめまして。
    お名前… セリユールさん、とお呼びしてよろしいのでしょうか。

    先日の叙階式、セリユールさんも参列されていたのですね!
    私もあの中にいました。
    セリユールさんがあの修道会で修道生活を送っておられる方だったとは!(^-^)
    というのも私はあの修道会直轄の教会に所属している信者で、このたび司祭に叙階された新司祭にお世話になった者なのです。
    2月に司祭に叙階された新司祭にも親しくしていただいています。
    セリユールさんがいらっしゃる東京の修道院にも、月に一度信心会の集まりでお邪魔しています。
    もしかしたらお会いしたことがあるかもしれませんね。(^-^)

    どうかこれからのセリユールさんの歩まれる道に、主のお導きと祝福がありますように。

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  2. τ平和と善。

    パセリさん、はじめまして。
    コメントありがとうございます。

    騎士会の方でしたか、お世話になっております。
    とても良い叙階式で信徒の方も大勢参列されて下さって
    皆、喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。

    ちょっと風が冷たく寒かったですが・・・

    セリユールは、修室と云う意味らしく、ブログのタイトルにしています、名前はホスチアと呼んで下さい。

    今後とも宜しくお願い致します。

    パセリさんの上に、聖母の限りない慈しみと御執成しがあります様に、お祈りしております。

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  3. ホスチアさま

    こんにちは!お忙しい中、うれしいお返事をありがとうございました。

    ホスチアさん、もしかしたらこの叙階式の日、受付のところにいらっしゃった方でしょうか?
    旨にタウのペンダントを下げておられ、叙階式の間写真を撮影されていた方かな?と思いました。
    もし私がイメージしている方がホスチアさんご本人でしたら、お会いしていますね。(^-^)
    ただ今まで直接お話したことがなかったので、ホスチアさんは私のことはご存知ないかもしれません。

    「フランシスコへの道」でしたか、以前拝読した時、ホスチアさんの文章がとても心に響いて素敵な文章を書かれる方だなと思ったことを思い出しました。
    また次回拝読できる時、楽しみにしています(^O^)/

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  4. τ平和と善。

    パセリさんコメントありがとうございます。

    そうです、あの日は受付けと写真を撮っていました。
    サレジオ会との合同だったんで、タウを着けていれば受付けで便利かなと思い下げていました。

    前号の拙い文章を心に御留め戴きありがとうございます、次号は5月までには発送よていです。
    兄弟全員、全身全霊、心血を注いで書きますので、こう御期待です(笑)

    パセリさんと御家族が主の愛に包まれ笑顔に満ち溢れますように。アーメン。

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